アンドウ ショウジ   Andou Syouji
  安藤 祥司
   所属   崇城大学  生物生命学部 生物生命学科
   崇城大学  生物生命学部 応用微生物工学科
   崇城大学大学院  工学研究科 応用微生物工学専攻(博士後期課程)
   崇城大学大学院  工学研究科 応用微生物工学専攻(修士課程)
   職種   教授
分野バイオ・食品
タイトル食用キノコの生育に関する分子基盤の解明
シーズ名〜菌糸から子実体を形成する際に働く生体分子を遺伝子・タンパク質の両面で解析~
キーワード食用キノコ、子実体形成、プロテオーム解析、遺伝子クローニング、遺伝子発現、免疫組織化学
研究シーズ概要食用キノコは生活習慣病の予防効果が期待されることもあって、機能性食品の一つとして注目されています。食用キノコの多くは担子菌類に属し、その本体は細胞が直列に連結した糸状の菌糸です(図A〜C)。環境(温度、栄養、光など)の変化に応じて菌糸から傘状の子実体(いわゆるキノコ)を形成しますが、このドラマチックな変貌の仕組みはまだよくわかっていません。私たちは、菌糸から子実体を形成する際にどのような生体分子が働いているのか、遺伝子とタンパク質の両面から解析しています。
 本研究では、これまでに食用キノコのプロテオーム解析を行い、菌糸では発現(生産)されないが、子実体で特異的に発現されるタンパク質を見出しました。そしてその遺伝子をクローニングし、塩基配列を明らかにしました。さらに現在では子実体の形成において、その遺伝子がいつ(時期)、どこで(場所)発現しているのか解析を進めています。また、組換えタンパク質を調製するとともに目的タンパク質を特異的に認識する抗体を使って、子実体におけるタンパク質の具体的な機能に迫ろうとしています。
利点・特長・成果今、解析しているキノコの一つであるヤナギマツタケは抗腫瘍活性やダイエットに効果的という報告があり、人工栽培も可能です。私たちは、ヤナギマツタケの子実体で特異的に発現が上がるタンパク質の中で、特に分子量が1万程度の複数のタンパク質に注目しています。ヤナギマツタケの菌糸を培養し、引っ掻くなどの刺激を与えると、菌糸が集合して小さな塊のようなものを作ります。この塊は子実体原基と呼ばれ、傘や柄をもつ子実体に成長します。私たちが注目するタンパク質の遺伝子は菌糸では発現されませんが、子実体原基のほぼ全域と、子実体では限られた領域のみに発現されていることがわかりました。また、このタンパク質は子実体の中では、遺伝子解析ではわからない幾つかの翻訳後修飾を受けていることを明らかにしました。現在、これらのタンパク質の組換え体や抗体を作製し、子実体における局在や機能を解析中です。こうした解析を通じて、私たちは食用キノコの子実体形成の分子基盤解明に貢献したいと考えています。さらにこれらの研究成果は、食用キノコの品種改良や、マツタケなど人工栽培が困難なキノコの栽培についても有用な知見を与えると考えています。
その他の研究●中間径フィラメントの機能及び関連疾患の発症機序の解明
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