シュウ ケンユウ   Zhou Jianrong
  周 建融
   所属   崇城大学  薬学部 薬学科
   職種   助教
分野ライフサイエンス
タイトルトマトサポニンの抗アレルギー作用に関する研究
シーズ名〜トマト完熟果実の成分“トマトサポニン”によるアトピー性皮膚炎改善作用の検討〜
キーワードトマト、天然ステロイド配糖体、エスクレオサイドA、エスクレオサイドB、アグリコン
研究シーズ概要アトピー性皮膚炎、花粉症や喘息などをはじめとするアレルギー疾患は、近年、世界的に増加の一途をたどっており、日本でも約3 割の人が何らかのアレルギー症状を示しています。治療法が確率されていないアトピー性皮膚炎は、痒みの強い湿疹であるため、患者のQOLは著しく損なわれています。
 先年、トマト完熟果実の成分として、リコピンより約4倍高い含量をもつトマトサポニンのエスクレオサイドA(EsA,スピロソラン型)が見出されましたが、私たちはこのEsAによってマウスアトピー性皮膚炎様皮膚障害が改善されることを初めて明らかにしました。また、野原らは、トマトジュースや缶詰から主成分であるトマトサポニンのエスクレオサイドB(EsB)を単離し、これが新しいソラノカプシン型のトマト配糖体であることも解明しています。さらには、このEsBがアレルギー症状の指標となるIgE産生やTh2液性免疫を抑制し、その結果マウスアトピー性皮膚炎が改善されることも見出しました。 

キーワード:アトピー性皮膚、炎抗アレルギー
利点・特長・成果これらの完熟トマト天然配糖体は新たな生理機能性として、アトピー性皮膚炎、花粉症や喘息などアレルギー性疾患へ予防が見込まれるほか、改善効果のある食物成分としても期待されます。私たちは、このトマトサポニンによるアレルギー性疾患の改善効果に関する研究において、日本未病システム学会で優秀演題賞を受賞したほか、日本薬学会年会のハイライト集掲載用にも選定されました。さらに、バイオテクノロジー研究推進会の研究助成金に採択されるなど高い評価を得ています。
 トマトサポニンによるアトピー性皮膚炎改善効果の一部は、免疫担当細胞の誘導が関与していると推定されたことから、今後の研究は、獲得免疫や自然免疫担当細胞の機能への作用の検討に取り組んでいきます。具体的にはマウス脾臓細胞由来T細胞のTh2型免疫応答をはじめ、骨髄由来樹状細胞の抗原取込能や成熟化を指標にした評価系を構築して、トマトサポニンとそのアグリコンの作用を検討し、より一層抗アレルギー性疾患の研究を進めたいと考えています。
その他の研究■生薬型サプリメント多糖成分の抽出と脂肪細胞への分化誘導に及ぼす影響。
■難治性呼吸器系疾患における気道シナプス伝達機構の解析とその応用。
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