マツモト ヨウコ   Matsumoto Yoko
  松本 陽子
   所属   崇城大学  生物生命学部 応用生命科学科
   崇城大学大学院  工学研究科 応用生命科学専攻(博士後期課程)
   崇城大学大学院  工学研究科 応用生命科学専攻(博士前期課程)
   職種   教授
分野ライフサイエンス
タイトル副作用のない新規人工細胞膜の開発と応用
シーズ名〜人工細胞膜(ハイブリッドリポソーム)を用いた身体に負担の少ないがん治療の研究〜
キーワードがん、アポトーシス(プログラム細胞死)、トレハロースリポソーム
研究シーズ概要がん治療の抱える大きな問題の一つに、抗がん剤がもたらす重篤な副作用が挙げられます。抗がん剤は、がん細胞を死滅させると同時に正常細胞も殺してしまいます。そのため、「副作用のない抗がん剤」が求められています。
 私たちは、ベシクル分子とミセル分子の二成分から構成される人工細胞膜(ハイブリッドリポソーム)を用いた、がん治療に関する研究を行っています。人工細胞膜は正常細胞には作用せず、がん細胞のみにアポトーシスを誘導し増殖を抑制することが明らかになりました。がんモデル動物に対する治療効果も得られていることから、患者さんに対するソフトで副作用のない治療薬として期待されています。近年では、滑膜細胞ががん細胞のように異常増殖することにより発症するリウマチに対して、人工細胞膜が炎症性サイトカインを抑制して滑膜細胞の増殖を抑制し、治療効果を示すことも分かってきました。人工細胞膜は、リウマチに対する新規治療薬としても注目されています。

キーワード:ハイブリッドリポソーム(人工細胞膜)、アルツハイマー、リウマチ、エイズ、糖鎖
利点・特長・成果がんなどの異常増殖を伴う疾患細胞は、細胞膜の大きな揺らぎや糖レセプターの発現などの特徴があります。本研究は、疾患細胞に選択的に融合・蓄積する人工細胞膜(ハイブリッドリポソーム)を用いることでプログラム細胞死というアポトーシスを誘導する、患者さんに対してソフトで副作用のない治療薬の開発を目指しています。人工細胞膜は、膜の流動性が大きく不均一で柔らかながん細胞に融合・蓄積し、膜が均一で流動性の小さい正常細胞には作用しないことが分かっています。がんをはじめとする疾患細胞は膜の流動性が大きいため、人工細胞膜は疾患細胞膜に融合後にアポトーシスを誘導します。
 さらに、新たに開発したがん細胞膜の膜物性をターゲットとする、トレハロースなどの糖系界面活性剤を含有した人工細胞膜、そしてカチオン性脂質を含有した人工細胞膜では、治療効果の向上が確認されています。したがって、人工細胞膜を用いたがんやリウマチなどの新規治療薬としての臨床応用が期待されます。
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