シン マサシ   Shin Masashi
  進 正志
   所属   崇城大学  生物生命学部 応用生命科学科
   崇城大学大学院  工学研究科 応用生命科学専攻(博士後期課程)
   崇城大学大学院  工学研究科 応用生命科学専攻(博士前期課程)
   職種   教授
分野ライフサイエンス
タイトル免疫組織化学による組織・細胞レベルでの薬物動態研究
シーズ名〜独自に開発した“薬物の免疫組織化学的検出法”による薬物の動態解析〜
キーワード免疫組織化学、薬物動態、モノクローナル抗体、抗体作製、電子顕微鏡
研究シーズ概要生体内での薬物の分布や時間経過によるその変化(薬物動態:吸収、分布、代謝、排泄)は、一般的には血中薬物濃度をパラメーターとして研究されています。確かに血中薬物濃度は、患者ごとに適切な薬物療法を行うためのTDM (therapeutic drug monitoring) などでも重視されているパラメーターですが、薬効や副作用の予測、その機構解明、また薬物相互作用の解析などのためには、血中濃度だけでは十分とは言えない場合もあります。
 そこで私たちは、薬物に対する特異抗体を作製し、これを用いた、一般研究室で簡便に組織・細胞レベルでの薬物動態研究が可能な「薬物の免疫組織化学的検出法」を独自に開発しました。そして現在は、この検出法を用いて種々の薬物の動態を解析しています。近年は、急増している2型糖尿病に対する、これまでの薬とは作用機序の異なるアログロプチンなどのインクレチン関連薬と呼ばれる新しいタイプの2型糖尿病治療薬を主な対象に研究を進めています。
利点・特長・成果組織・細胞レベルでの薬物動態を研究する従来の方法として、定量分析化学的方法やオートラジオグラフィ法があります。しかし、前者は多種の細胞からなる組織中の薬物分布状態を研究するには必ずしも適しておらず、また後者はアイソトープを用いるために実験には特殊な施設や手続きが必要であり、一般の実験室では日常的に研究を行えません。これに対して、私たちが開発した「薬物の免疫組織化学的検出法」では、研究対象とする薬物に対する特異抗体が入手(通常市販されていないので自家調整します)できれば、一般研究室でも実施が可能です。このような研究から得られる薬物の組織・細胞内動態に関する詳細な情報は、薬物の作用や副作用のメカニズムに関する理解を深めるとともに、従来の薬物療法を見直すための基礎データとして、より安全で効果的な薬物の臨床使用法(投与量、投与間隔、投与時間、併用法など)や副作用のスクリーニング法の開発などにつながる可能性があります。
その他の研究上記研究テーマの下、種々の薬物について研究を行っています。「2型糖尿病治療薬」のほかにも、「抗菌薬(アモキシシリン、バンコマイシンなど)」や「抗がん剤(ダウノルビシン、ドキソルビシンなど)」などを研究対象としています。また、可能なものについては電子顕微鏡レベルの免疫組織化学的解析も行っています。
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