イケダ ツヨシ   Ikeda Tsuyoshi
  池田 剛
   所属   崇城大学  薬学部 薬学科
   崇城大学大学院  薬学研究科 薬学専攻
   職種   教授
分野ライフサイエンス
タイトル健康維持や疾病予防に有効な天然薬物探索
シーズ名~~
キーワード終末糖化生成物、CML( ε-(carboxymethyl) lysine)、CMA( ω- (carboxymethyl) arginine)
研究シーズ概要私たちの研究室で保有する天然化合物ライブラリーを用いて、健康維持や疾病予防に有効な「機能性天然薬物」の探索研究を行っています。近年は、この研究の一環として糖尿病合併症や動脈硬化症、アルツハイマー病などの発症や進展に関与する、終末糖化生成物(AGEs) の生成阻害要因である天然化合物の探索を行っています(図1)。また、AGEs構造体のなかでも、既に生体内での局在部位、病態との関与、生成経路が報告されているlysine 由来の CML( ε-(carboxymethyl) lysine)、arginine由来のCMA( ω- (carboxymethyl) arginine)に着目し、抗CML、抗CMA抗体を用いたELISA法によって、これらのAGEsの生成を阻害する新規の活性化合物の探索を行っています(図2)。
 本研究ではこれまで、医食同源の観点より中国古来の神農本草経の上品に収載されている生薬を探索した結果、イカリソウの抽出エキスがCML、CMA両者の生成を顕著に抑制することを発見しました。さらに、イカリソウの成分研究を行い、プレニルフラボノイド類に顕著な活性があることも明らかにしています(図3)。
利点・特長・成果AGEsは健常人よりも、糖尿病患者や慢性腎不全患者で顕著に高値であると報告されています。CMLは、酸化反応のバイオマーカーとしても捉えられているAGEsで、糖尿病合併症病変部位や動脈硬化巣に蓄積が増加しています。一方でCMAは、コラーゲン特異的に生成するAGEsであり、骨芽細胞や線維芽細胞のアポトーシスの誘導、糖尿病患者におけるケラチノサイトの遊走・接着の低下など、様々な病態や老化の原因となる現象を引き起こします。以上のように、CML、CMAは様々な病態への関与が示唆されていることから、生体内でこれらの生成を抑制することが出来れば、糖尿病合併症や皮膚疾患の予防、及び治療に効果があると考えられています。本研究によって、従来、強壮の目的で使用されてきたイカリソウに、抗糖化作用の可能性を示すことができました。今後は、抗糖化作用のあるサプリメントや茶剤、化粧品といったイカリソウ含有商品の開発が期待されます。

キーワード:イカリソウ、プレニルフラボノイド
その他の研究-
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